ブラック企業体験記 ~自動車ディーラー編 残業代は支給しない?ブラック企業のブラック就業規則~

カーディーラー 皆のブラック企業体験記

売ったところで罵倒される日々

いくら車を売っても
「なんでお前が車を売れるかわからない、今すぐ辞めたらどうだ?」
「今のうちに次の仕事を探せば?」
と言われ、やる気がどんどん無くなっていきました。

転職前もまあまあなブラック企業

これは筆者がかつて勤めていた自動車ディーラーA社であったお話です。

私は新卒から勤めていた会社を辞めて、A社に中途入社しました。
前職は、量販店で働いていましたが、年末年始やお盆にゴールデンウィークが休めず、
また冠婚葬祭でも休めないという会社でした。

何より、いくら頑張っても給料は上がりませんでした。
残業代もサービス残業をさせられており、このまま続けられないと思い、転職をしました。

インセンティブも高く、将来の事も考えて営業に

自動車ディーラーに転職をしたのは、
「営業の経験をしておけば、後々のキャリアに活かせる」
というアドバイスを受けてのものでした。

このA社は様々な業種の中途入社を行っていました。
営業職で、トップの人は毎月20万円近くのインセンティブをもらっており、
その他にボーナスが出ます。

平均でインセンティブは8万円ほどとのことでした。頑張れば頑張るほどお金が貰えることが、
この会社に決めた大きな要因です。

自分も未経験で入れて嬉しかったのですが、勤めていくうちに、違和感を感じてしまうのです。

最初は国産中古車の販売から

A社は輸入車のディーラーだったのですが、私は自動車の知識がほとんどなかったので、
身近な車が多い、国産中古車の店舗に配属になりました。

輸入車を買われる際に、国産車を下取りに入れられるお客様が多く、それらを直販するための店舗です。

勤務時間の管理がない?

配属になって真っ先に「おかしい」と思ったのが、タイムカードです。
会社にタイムカードが無いのです。

店長に「タイムカードは無いのですか?」と聞いたら、
変な顔をされて「そんなこと初めて言われた。何を考えているの?」と、言い返されました。

私には、なぜその様に言われるのか理解できませんでした。
出勤は出勤簿にハンコを押す形で行われていました。

「これでは労働時間を管理できない」

当然ながら多い残業

私は、会社の就業環境に違和感を感じ、就業規則を見てみました。
就業規則は会社のパソコンで見ることができるのですが、その中に驚くべき文言がありました。

「営業職には45時間相当分の時間外手当を支給する。45時間を超過した分の時間外手当は支給しない」

支給しない?超過分を支給しない?どういうことだ?
私はこの時、A社がブラック企業であることに気付きました。

みなし残業代を支給する場合、みなし時間を超えた分は別途残業代をしなければなりません。
これは、労働基準法にも定められています。
しかし、A社はこの大原則を守っていなかったのです。

もし、A社の残業時間がすごく少なければ文句を言うことはありませんでしたが、
残業は多かったです。

いつ始まるか分からない終礼

退勤の前に終礼があるのですが、いつ終礼をやるかは店長の気分次第です。

始業が9時15分で8時間勤務の2時間休憩で、終業が19時15分です。

しかし、店の営業は19時30分までです。その後は掃除でして、事務作業もあります。
20時くらいには終わるのですが、何故か終礼は22時くらいでした。店を出るのは22時半くらいでした。
毎日3時間は残業で、月に22日出勤として、月66時間の残業です。
45時間超はサービス残業です。

店長がいなくても残らなくてはいけない日々

一度、店長が休みの時に店の閉店直後に終業したことがありました。

しかし、社員が帰った後に店長が店に電話をかけてきたらしく、翌日に「何で早く帰ったんだ!」と大激怒、それから店長が休みの日でも遅くまで残ることになりました。

ちなみに、他店舗では店長が帰るまで帰られない店舗がありました。
店長が帰るのは午前2時前後、1日17時間拘束です。

残業代はインセンティブで

なぜ、残業代不支給なのかというと、理由は「インセンティブでカバーしているから」ということらしいです。

しかし、このインセンティブには条件があり、「月に3台の販売」が絶対条件。
これを超えないと、インセンティブは0円なのです。

社員の平均インセンティブは8万円というのも、0円の人も混ぜての金額でした。
0円の社員も残業に付き合わされていました。
おそらく、時給に換算した場合、最低時給を下回っていたはずです。

残業しなくても稼げる残業代

私は、何とか車は3台以上販売して、インセンティブは貰っていましたが、
残業代をカバーできるものではありません。

残業代もしっかり支給してくれれば、もっと生活が楽になりました。
しかし、このインセンティブははっきり言って残業をしなくても稼げました。
それくらい、A社の残業は意味がありませんでした。

在庫の確認や書類の確認といったことで、緊急を要するものはありませんでした。
車がたくさん売れて、準備に追われるといったことは、月に一度あるかないかです。

車を売っても罵倒される日々

あと、いくら車を売っても
「なんでお前が車を売れるかわからない、今すぐ辞めたらどうだ?」
「今のうちに次の仕事を探せば?」
と言われ、やる気がどんどん無くなっていきました。

他にも、輸入車店舗の人と話をした時、「輸入車は国産車より壊れやすい」という事を話されました。
そのような輸入車を「いい車」として、売る営業社員を見た時、
「私は嘘をついて商売をしたくない」と思い、会社を辞める決意をしました。

まとめ:証拠がなければ動いてくれない労働基準監督署

もし、残業についての意識が高い会社であれば、もう少し長く続けていたかもしれません。
退職した後、労働基準監督署に行きましたが、残業時間の証拠が揃っておらず、残業代請求はできませんでした。
ただ、就業規則は違法だったので、そのことについては、何かしらの動きがあった様です。

このA社での経験から、以後勤務時間の証拠となる、パソコンのログなどを保存するようにしています。

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