ブラック企業体験記~証券会社編 入社研修は大きい声で~

地獄の研修 皆のブラック企業体験記

顧客が損をすれば会社が儲かる

契約してくれた預り金を預かり金ではなく売り上げに計上して、お金を返す気は全くなく、丸まる吸収してしまいたいというのが本音だった。

外為ディーラーになりたかった

筆者は元々FXを含めて外国為替の会社に入りたいと思っていました。
理由は外為ディーラーになりたかったからです。

そのために大学では経済学部に進学し、大学3年生の後期から就職活動を進めていました。
内定を貰えたのは大学4年生の5月だったのを覚えています。

最初は銀行を希望していたのですが、私の通っていた大学が北海道の田舎にあった為、ネームバリューがなく、諦めるしかありませんでした。

入社したのは外国為替証拠金取引仲介業

結局外国為替証拠金取引仲介業の会社に入りましたが、それが大きな誤算でした。

ディーラーになりたいという希望を持っており、その事を人事の人に伝えました。
その結果、言われたのが「今すぐには無理だが、会社を大きくしていく過程で必要だから3年後にさせてやる」でした。

しかしこの発言を真に受けた事が大きな間違いでした。この類の発言は「3年」と言うぼやけた未来を使って騙す常套句だったのです。

結局営業職に配属されたのですが、希望として東京本社配属を希望しており、東京で就職活動をしている以上それが叶う筈でした。

しかし、この希望も裏切られました。

大きい声を出すことが第一

入社したその日から地獄の始まりはスタートしました。

どれだけ大きな声であいさつするかもわからない、お手本もなしに「とにかく大きな声であいさつをしろ」と言われました。

私は元々感情を表に出すタイプだったためダメ出しは食らいませんでした。
入社した34人の中で唯一この訓練でダメ出しをされなかったのが私でした。

しかし、他の33人はひどいものでした。男子新入社員ならいざ知らず、女性新入社員までもとにかく大きな声を出さされました。

パワハラ パワハラ パワハラ

「まだまだ声が出るだろうが」とか「お前、本気でやってんのか?出るまで何度でもやらせるぞ」とか言われました。

結果、僕も含めてほとんどの新入社員はのどを壊していました。
まともな声が出なかったのです。

ところが、それをする事を強要されていたのです。ガラガラと言えば聞こえはいいですが、実際は声が潰れて出ないという状況でした。

ほとんど奴隷化するための新人研修と言う名ばかりの「奴隷化研修」でした。

さらにひどいことに「お前らは遊んでるにすぎない。会社にまだ1円の利益も上げていない。だから土日も何も関係ない3週間ひたすらトレーニングだ」などとの発言もありましたし、「あと何日で終わるとか思うな。お前らなんか所詮ゴミだ」みたいな発言もありました。

完全なパワハラでした。
まだセクハラがなかっただけいいのかもしれません。

女性の部屋にはリーダーが入る時も「用事があるからちょっと入っていいか?」と聞いていました。
それがあるだけまだよかったのかもしれません。もちろん女性新入社員に限った話ではあります。

新人研修が終わっても地獄は続く

そんな地獄の3週間の「新人研修」の後はただひたすらテレコール(無差別の電話勧誘)の毎日でした。

その中で新人だった人間はまだ風当たりは悪くなかったのですが、2年目以上で中間管理職の人たちは店長から

「お前の仕事は金をかき集めてくる事だろうが」
とか
「なんでこんなに素晴らしい商品が売れないんだ」

などと罵倒され続けられていました。

テレコールも飛び込み営業も当たり前

本当に素晴らしい商品ならばテレコールなんて方法を使ったりしません。
しまいには「飛び込み」と言う方法での営業勧誘までさせられました。

これは、営業で外回りに出た時に結果が出せなかったり、テレコールで訪問が取れなかったりで契約が取れない時の懲罰的な意味合いで行われていました。

テレコールだけでもイメージが悪いのに、直接お店や自宅に来られようものならば余計にイメージは悪くなります。

出社時間1時間前の出社が当たり前

8時半出勤のはずなのに7時15分までに出社が絶対条件でした。

8時半は朝礼の開始時間であり、その前に日経新聞を読んだり営業のやり方の確認などをやらされました。

しかも9時にテレコールが始まる前に朝礼後に社訓を読まされたり、無理難題のやらせを言わされたりなどという鬼畜のような事もやらされました。

顧客の金は俺の金

はっきり言ってこの会社はブラック企業を飛び越えて詐欺会社でした。

あとで知った話なのですが、この外国為替証拠金取引仲介業の会社は受けた注文をノミ行為をしていたというのです。

つまり顧客に損をさせそれを丸々ノミ行為をして利益としていたというのです。

更に言えば、契約してくれた預り金を預かり金ではなく売り上げに計上していたそうです。つまりお金を返す気はなく、丸まる吸収してしまいたいというのが本音だったようです。

夢は夢、詐欺会社は詐欺会社

そういう事を知ったのと、自分がやりたかった外為ディーラーになるという夢が合致したことがあって私は会社を7か月で辞めました。
と言うか経営が立ち行かなくなったため、辞めさせられたというのが正しい言い方です。

その会社の本部長と人事部長、そして営業部にいた副長はその後二酸化炭素排出権に関する会社を立ち上げたのですが、実体はなくただお金を集めて人件費などに充てていたことが発覚しこの3人は逮捕されました。

一方の筆者は個人事業主として小さなファンドを立ち上げました。今では一国一城の主と塀の中の人間と言う立場が逆転しています。

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